沖縄の料理(つづき)





◎ ちゃんぷる
沖縄の料理はちゃんぷる。 まぜあわせ料理が特色である。
ちゃんぷるとは、炒めるという意味である。
豚肉と野菜、豆腐が中心だが、そうめんを炒めたそーみんちゃんぷる、ぱぱいやちゃんぷるなど、いろいろある。
そのなかでも、ゴーヤちゃんぷるが有名。 
ごーやは今では全国的に食されるようになったが、昭和50年代には、九州の福岡までが料理の北限、産物の北限は宮崎だった。 
福岡のナイトクラブで、ゴーヤチャンプルを食べたが、宮崎産で味は今1つと感じた。 当時は、沖縄産が本土にくることはできなかったからである。
本土復帰したころ、沖縄では、うりみばえという蝿が大流行していた。 蝿が本土に侵入すると、みかんなどの柑橘類が全滅するといわれ、本土への野菜や果物の持ち帰りや出荷は禁止された。
NHKのプロジェクトXで、うりみばえ駆除の話が放映されたので、ご記憶の方があろうが、今ではうりみばえの駆除に成功し、ごーやを始め、いろいろな農産物が沖縄から出荷されている。
パパイヤも炒められる。 ぱぱいやちゃんぷるである。 
熟す前のパパイヤの皮をむき、千切りにして炒めるのである。 ビタミンが豊富な、ヘルシーな食べ物なので人気があり、本土から来た女性も結構食べている。

◎ んぶしー
煮込むことをんぶしーといい、なーべーらーんぶしー(へちまの味噌煮)などがある。
本土では、食べることがないへちまを使い、豆腐を入れ、味噌で味付けをする。 、沖縄では、へちまは代表的な夏野菜で、ひろく食されている。 とろっとした食感がなんともいえないたべものである。

◎ いりちー
いりちーとは、炒め煮のことである。 くーぶ(昆布)いりちーなどがある。

◎ じゅーしー
その他に、忘れてならないのが、炊き込みご飯(じゅーしー)である。
沖縄風炊き込みご飯で、豚肉と緑野菜を炊き込み、ほど良くつやをだす。 沖縄そばの店ではかならずといってよいほど、このメニューがある。

◎ 豆 腐
沖縄豆腐は、島豆腐ともいわれ、4倍の大きさがあり、水にさらされないまま、店頭に並ぶ。 
水分が少なく、どっちりと重い。 岩豆腐といった方がよいのかもしれない。
豆腐で思い出したが、琉球料理に、料亭などで出される地豆(じまみ)豆腐というのがある。 これはピーナッツでつくられた豆腐で、黄檗山万福寺の普茶料理にある胡麻豆腐に近い。 ぷりーとした感触でこくのある味あいである。

◎ てんぷら
豚の三枚肉のてんぷら。 その他、いか、紅いもなどいろいろあるが、沖縄のてんぷらは衣が厚く、少し塩味が付いている。
それをソースで食べるが、以外にあっさりしていておいしい。
沖縄出帳では、T社の社員食堂で、豚のてんぷらと、ニラ入りのみそ汁を食べるのが楽しみだった。 特に、6月から8月の蒸し暑い時期にこれらを食べると、さわやかになり、元氣を取り戻すことができた。

◎ 沖縄そば
そばという名が付いているが、小麦粉にかん水をいれて作られているので、らーめんの一種だろう。
沖縄の至る所で食べることができる。 そーきそばといって、豚の骨付きアバラ肉をそばの上に載せたものが流行だという。
約30年前に名護市で始まったというが、今では沖縄そばといえば、そーきそばという位になった
そーきは、肉はすくないが、煮込むと濃厚なだしがとれ、軟骨部分も食べられることから利用されている食材である。  そーき汁にも使われる。
沖縄そばは、予想に反してあっさり味だ。 鰹だしに豚だしを加えたものが主流で、それにきみなごや野菜など、店によって変化がある。 麺も手打ちに拘る店もあれば、麺専門店から仕入れるところなど、まちまち。
宮古そばと称する店が多いところを見ると、発祥は宮古島なのかも知れないが、確認していない。
返還当時は、今のような多くの店はなく、そーきそばもなかったような気がする。 また、食べての感想も日本のうどんに近くて、さっぱりしてるなあ!!と思ったことをかすかに憶えている程度だった。
先日、訪問した時には、沖縄最北端の辺土岬でも食べられたように、気楽に食べるファーストフードに変わっていたのには、正直驚いた。

他にも、いろいろな料理があるが、このへんで終わりにしよう。
沖縄の料理はとっつきにくいが、食べればやみつきになるのは間違いない。ぜひ、一度ご賞味あれ!!

 熱帯果実

パイナップルは明治になって栽培が始まった。 ハワイに比べ、甘みが劣るように思えるが、 地元では年中食べることができるし、適当な酸味もあるので、観光客が果実園でとれたばかりのパイナップル をうまそうに食べている姿をよくみる。 島バナナは、台湾やフィリピン産に比べると、小ぶりだが甘酸っ ぱい香りとほのかな酸味が沖縄県民にとって愛されている。 ドラゴンフルーツは、赤や黄色といった色彩 が美しい果実で、味は意外にさっぱりしている。 名前は形や色が竜に似ていることからというが、サボテン の仲間である。 マンゴーは宮崎県産が有名になったが、沖縄でも栽培されている。 沖縄を訪れると、 ホテルのロビーなどで売られているのが、パッションフルーツジュースである。 パッションフルーツは 沖縄でよくとれる果物で、鶏の卵ほどの大きさで、二つに割るとゼリー状の果実から甘酸っぱい独特のフレーバー が香る。 キウイと夏ミカンの中間的な味わいで、甘酸っぱさがやみつきになる。 シークワーサーは熱帯 果実ではないのかも知れないが、小生は一番好きである。 別名をヒラミレモンといい、料理にすだちなどの ようにかけられる。 シークワーサージュースは冷やしたのを飲むのもよいし、カクテルや焼酎の水割りに 入れても大変うまい。 最近は国内でシークヮーサー果汁入りの缶チューハイが販売されるようになった。

 お菓子

沖縄といえば、黒糖、サーターアンダギー、ちんすこうがあげられる。 観光客はもの珍しさ で購入するのだが、沖縄にしばしば訪れると、地元の味として懐かしくなるから不思議である。  サトウキビを絞って煮詰め、石灰分を加えたのが黒糖だが、カルシウムや鉄分、ミネラルを多く含む健康 食品である。 サーターアンダギーは、砂糖をあげたものという意味であるが、小麦粉に砂糖と卵を加えて 混ぜあわせものを丸めて油で揚げたものである。 昔からの沖縄の家庭のおやつで大人から子供まで人気が ある。 その味は、素朴なドーナツといったところか?! 
ちんすこうはどこも同じ味だと思ったが、団体客を沖縄に案内したら、現地の観光会社の人に案内された 店で購入したちんすこうはこれまで食べたものと比べ大変うまく、自宅でも好評だった。 小麦粉にラード と砂糖を混ぜ合わせた材料をクッキーの形のような木型で型で整えて焼いたものである。 中国の影響を 受けたお菓子のようで、昔は琉球王朝の王族や貴族しか口にできなかったという。 月桃まんじゅう。  山城(やまぐし)饅頭というのが正しいようであるが、月桃という木のは葉で包まれた蒸し 饅頭である。 百年以上続く歴史があり、小豆の餡を薄皮でつつみ、月桃の葉でくるみ蒸しあげたものだが、 いい香りがほのかにする逸品である。 小生は沖縄の菓子のNO1にあげられると思っている。 ぜんざいは 国内のは小豆だが、沖縄は甘く煮込んだ金時豆を使う。 横浜にも残っているアイスクリンが沖縄の夏の定番 。 国道58号線や主要道路の道端でパラソルを立てて売られている。 アイスクリームよりシャーベット に近い感じで、ミルクの香りがする。 しつこくない甘さがよく、夏の厳しい日差しの中で食べるとおいしさ は格別である。 ブルーシールアイスクリーム。 始めて沖縄にあった時、国際通りで入ったのが、この店 であった。 当時、国内では多種のアイスクリームを店頭で販売する店がなかったので、大変驚いた。  ブルーシールアイスクリームは、アメリカの店だと思っていたが、過日、ホームページを見て、占領下の 沖縄で米軍基地への食糧販売のために作られた会社が進駐軍のためアイスクリームを販売したのが始めだった ことを知った。 現在でも健在で、六十以上の種類のアイスクリームが店頭で売られているのはうれしいもの である。



沖縄のちゃんぷる知識                                      続 く (泡盛)




貴方は30万+かうんたぁ。目のゲストです!!