知っていて損にならない話 ・・・ 沖縄のちゃんぷる知識

( 頻繁に訪れた沖縄で、聞いたり !!  感じたこと !! )






 沖縄の美味(まーさん) ・ 沖縄料理

◎  豚料理
沖縄料理の素材の中心は、豚である
牧志公設市場に行くと、豚の顔から足、しっぽまで、売られている。 豚は耳、内臓まで、全て無駄なく使われる食材である。
 − みみがーといい、耳の皮をゆがいて、酢醤油やピーナツバターで合えて、出される。
  地元の人には、コリコリした食感がよいみたいだが、私は、どうしてもうまいとは感じられない。
てびち − 豚足のことである。 
  豚足を煮込んで行くと、コラーゲンがゼラチンになって汁にでてくる。 骨や関節を丈夫にする働きがある。
  これをベースにしたおでんやがあったが、本土と違う味で、うまかった。
  この前いったときに店を探したのだが、おでんやはなかった。 
  おでんは、家庭の味なので、それだけでは商売にならないらしい。
 てびち汁は、居酒屋や家庭でもひろく作られる。
  野菜や昆布だしが混ざり合ってうまいそうなので、次回訪問したら、食べようと思っている。
ちらがー − 豚の顔の皮である。
  脂肪分が少なく、和え物にして食べるが、最近は、出汁(だし)として使われることが多いらしい。
らふてー − 沖縄料理では最高。 長崎のしっぽくにもでてくる角煮のことである。
  豚の三枚肉を使い、泡盛とかつおだしで、二時間ほど、ことこと煮て、完成させる。
  祝い事など特別の時に作られる料理といわれる。
  泡盛と合い性がよく、やわらかに仕上がって、脂身もなく大変うまい。
その他にも、豚を使った料理はいろいろある。

◎ 山羊料理
本土復帰当時は山羊料理の看板を出す店が多かった。 山羊は地味の悪い土地でも育つので、沖縄に適していたのかも知れない。 安くて精が付くというので、繁盛していた。
『妊婦は流産するから食べさせるな!!』といわれたのも、印象深い。
山羊料理の店がなくなったのは、沖縄が豊かになったせいだろうか? 
山羊は臭いがあるので、好き嫌いが分かれるのが1因だろう。

◎ 魚料理
復帰当時は、寿司屋はほとんどなかった。
ショーケースには、赤や青のカラフルな魚が並ぶが、沖縄近海でとれた魚達だ。 グルクン、イレブチャー、ミーバイなど、本土から来た人には分からない熱帯魚である。
イレブチャー(ブダイ)やアカマチ(ハマダイ)は、刺身にして出される。 身が白身で淡泊だが、少しもっちとしている。本土で食べる鮃(ヒラメ)や鯛とは、身の引き締まり方が違う。
変わったところでは、海亀の刺身を食べた。 生姜醤油で食べたのだが、馬刺と同じ感じ、味である。
美味しい!!と、かなり食べたが、翌日の夕方まで舌に渋みが残ったのには閉口した。
沖縄の魚は淡泊で、脂身がないせいか、焼き魚や煮魚という料理法はないようだ。
生以外には、酢味噌和えや魚の味噌仕立てが料理法である。 冷蔵庫もない時代で、蒸し暑い沖縄では、味噌を使った料理が安全で、また、地元の魚にマッチしたものだったのだろう。
高級料亭でも出すものに、イラブーのスープがある。 エラブウミヘビを薫製にしたもので、少しあぶらが浮いた濃厚なスープである。 海蛇と聞くと少し気味が悪いが、タウリンや必須アミノ酸を豊富に含む健康食品で、沖縄では、強精料理としても有名である。
変わったものでは、スクガラススクという小魚を塩に漬けたもので、島豆腐(固い豆腐)の上に乗せて、でてくる。 美味いものではないが、これは何??という気にさせてくれるものだ。
イカスミ汁。 イカスミの黒い感じとは違い、結構いける。
のぼせを直す薬膳料理として伝えられてきた。 推薦できる1品。

◎ ビーフステーキ
沖縄にはステーキハウスが多い
復帰当時はアメリカ海兵隊の兵士が多く、また、無関税で、牛肉が米国やオーストラリアから入ってきていたので、ステーキが吃驚するほど安かった。
コザ(現在の沖縄市)には、兵士が出入りするステーキハウスが多く、訪れた兵士の名刺が入口にべたべた貼ってあったのを思い出す。 また、それらの店では伊勢エビも売り物にしていた。
私は、沖縄に出張する度に、国際通りの市場に寄って、ヒレの大きな塊を買った。
本土の三分の一の価格で買うことができ、空港で、温度調節の利かない飛行機貨物室に預けると、名古屋の自宅まで、かちかちに凍ったまま持ち帰ることができた。 自宅では、200g〜300gの大きなステーキを、家族4人で、2回も食べることができる量だった。
牛肉は、沖縄返還後も、本土復帰に伴う特別処置ということで低関税で輸入が続けられていたので、私もその恩恵に授かったという訳である。
返還後20年以上経過した現在、関税率が高くなっているのだろうか? まだ安いのか気になるところである。

◎ 昆 布
沖縄の料理のだしは、昆布である。 沖縄は、1人当たりの昆布消費量は日本1だといわれる。
牧志市場に行くと、昆布の専門店が数軒あり、店前にはおびただしい量と沢山の種類の昆布が並べられている。
沖縄では、料理によって、昆布を使い分けるのである。
沖縄人の長寿の秘訣は昆布にあるといわれるが、昆布をこれだけうまく使うところは全国にないといわれる。
地元産を使っていると思う人がいるかも知れないが、間違い。 沖縄では昆布はとれないのである。
使用される昆布!!は、全て、北海道からの移入品なのだ。
沖縄で捕れる海藻は、モズク、方言でスヌイ、ミネラル、食物繊維に富むので、人気食品に育った沖縄の貴重な海産物である。
 国内で消費されるモズクの大部分が、沖縄産で、いろいろな味に加工し、市場に出荷されている。
それでは、何故沖縄で、北海道の海産品なのだろうか?
室町〜江戸時代、明との交易が琉球を介して行われた。 即ち、朝貢貿易。
交易の中心が唐物、すなわち、なまこ、ふかひれ、昆布だったので、昆布は、容易に手に入れることができたのである。
沖縄では、昆布は”だし”を採るだけではなく、食材として使用される。
  クーブ(昆布)イリチーが代表的なものだが、これは豚肉と千切りにした昆布、こんにゃく、かまぼこをいためたものである。 使う昆布は収穫期前の間引きした棹前昆布を使うという。 我々の前には現れない種類の昆布を野菜感覚で使っているなんて、驚きだ。

◎ 鰹 節
新年の挨拶で、沖縄に出張したとき、ご祝儀として鰹節を2本いただいた。
  沖縄では、祝儀に鰹節を使うのだという。 本土には、そういう風習がなくなってしまったのに、残っていた。
最近は、かんなで削るということがなく、削る道具がなかったので、持ち帰った鰹節を削るのに困惑したことを思い出す。
沖縄料理では、”豚だし”と共に、鰹節を使うことが多いときく。 豚だしに、たっぷりの鰹だしを加えることで、あじが際立ってくるのだそうだ。




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